一時救命処置 その4 気道異物除去

気道異物除去


のどに異物が詰まると、話しかけても返答ができないとか、のどをつかむような仕草をして、苦しい状態を示そうとします。傷病者が咳をすることが可能であれば、咳がもっとも効果的です。





<<上腹部を突き上げる>>

<立っているか座っている場合>
傷病者を後ろから抱くような形で、上腹部(へそのすぐ上、みぞおちより下方の位置)に握りこぶしを当て、もう一方の手でその握りこぶしを上から握り、手前上方に突き上げます。

※この方法は、乳児や妊婦には絶対に行ってはいけません。また、握りこぶしが剣状突起に当たるときも行ってはいけません。なお、行った場合は内臓を損傷している可能性があるので、窒息の状態がおさまっても必ず医師の診療を受けさせましょう。



<<背中をたたく>>
<立っているか座っている場合>
傷病者の頭をできるだけ低くし、胸を一方の手で支え、他方の手で左右の肩甲骨の間を続けてたたきます。



<寝ている場合>
傷病者を横向きにし、胸と上腹部を救助者の大腿部で支え、左右の肩甲骨の間を続けてたたきます。

<<子どもの場合>>
基本的には成人の場合と同じ要領で行いますが、いずれも力を加減して行うことが大切です。

<乳児の場合>
救助者は、自分の手で乳児のあごを支え、前腕にのせて頭の方を下げ、もう一方の手の手掌基部で背中の真ん中をたたきます。

<小児の場合>
素早く抱きかかえる又は大腿部で支え、頭を低くして平手(手掌基部)
で背中をたたく。
もしくは、成人と同じ要領で上腹部を突き上げる。
これらの方法を行っている間に傷病者が意識を失ったときは、直ちに心肺蘇生法を行います。


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